私の禁断の恋
「ごめんね、遅くなっちゃった?」
すると、高杉龍介は顔を上げて私の目をじっと見た。
「どうしたの?…私の顔に何か付いてるかな?」
心配そうにそう言うと、返ってきた言葉は予想外のものだった。
「いや、いつの間にか敬語じゃなくなってるなぁって…。」
「だって、私達付き合ってるんでしょ?」
私がそう聞いてみると、高杉龍介は顔をほんのり赤く染めて言った。
「…うん。」
「…じゃあ…。」
そう言って、高杉龍介は私の肩に触れて自分の方に抱き寄せた。
「…こうしても…いい?」
今、高杉龍介がどんな顔をしているのか見えないけど、私はきっと照れてるんだと思う。
その証拠に耳が赤い。
思わず笑ってしまいそうになったけど、私は堪えた。
てっきり、芸能人だから慣れているのかと思ったけど、そうでもなかったらしい。
まあ、一般人も芸能人も同じ人間だけど、生きている世界は違うと思う。
そして、高杉龍介は私を離した。