私の禁断の恋
第五章 再会
2週間後。
私はいつもどうり、学校を終わらせて家に帰ろうとした。
高杉龍介とは名前で呼び合えるようになった。
最初は、やっぱり好きな人がいるのに、他の人と付き合うなんて最低だと思ってた。
でも、気付いたんだ。
叶わない夢を見ても無駄だって…。
前に進むには、舞斗を双子の兄として受け止めるしかないって…。
それに、片思いなら尚更。
だから、私は龍介と付き合うことにした。
でも、今日は仕事だから会えないらしい…。
一人で帰るのも久し振り。
私は、出来るだけ早く家に帰ろうと試みた。
でも、大きい横断歩道を渡った時、私は思わず足を止めてしまった。
だってそこには、見覚えのある“あの人”の後ろ姿があったから…。
待って、行かないで…。
私はその人の背中を一生懸命に追い掛けた。
大分長い間会ってなかったけど、見間違えるはずがない……。
だって、あの後ろ姿は…舞斗だから――――――――…。
もうすぐ、信号が青から赤へと変わる…。
その前に渡らないと、と思って私は一生懸命走った。