たからもの。
優等生 ‐龍‐
俺が職員室に入ると、周りの奴らは、露骨に嫌そうな、ゴミでも見るような目で俺を見た。
まるで、近寄るなとでも言ってるかのように。
いつもの事だ。
俺を見る目は全て。
俺を邪魔もの扱いする。
誰も俺のことを見ようともせず、存在していないかのように振る舞う。
俺は、自分の存在価値がわからなくなった。
だからいつも喧嘩をしていた。
俺はどうして存在しているのか、この場所にちゃんと、『俺』という人間がいるのか、それを確かめたくて。