たからもの。
「神崎君。私は委員長の香宮鈴。よろしくね。
次、音楽だからさ、一緒に行かない?」
「………」
神崎は私を見ようともせずに無視する。
「…神崎君。早くしないと遅れるよ?準備しないと」
「…サボる」
しつこく言いまくる私に神崎がポツリと一言。
それならそれでいいと思うけど、内申UPのためにも、神崎を連れてかないと。
「ダメだよ。ほら早く立って!!」
私はムリヤリ神崎を立たせて、神崎の分の教科書も持って音楽室に向かった。