%私vs国連%

トーストにバター。

目玉焼きにサラダ。

ヨーグルトに果物。


「またこれか」


相変わらずの朝食に、思わず本音が漏れる。

私は、和食派なのだ。


「文句言わずに食べないと、大きくなれないよ」


ラスボスの声に呼応して、小ボスが、そうだよ、と声を張り上げる。


ちっ、と舌打ちして、私はトーストをかじり始めた。

背が低いのは、ラスボスにだって、責任の一端があるはずなのに。

クラスで一番低いことを指されて、私は少しばかりむっとした。


まあいい。

無事に任務を完了した朝は、気持ちがいい。

いけてない食事の内容でも、気にはすまい。

朝食抜きに比べれば、少なくとも食育の理念にはかなっているはずだ。


< 8 / 17 >

この作品をシェア

pagetop