%私vs国連%
先に食事を終えた小ボスは、私が食べ終わっていないというのに、
ご馳走様を言うと、さっさと歯を磨きに洗面所へ向かってしまった。
まったく。
ご馳走様を一緒に言おうとかいう気はないのかね。
面と向かって言えば、血をみる惨事になることは経験済みであるので、
私はぐっとこらえて言葉を飲み込んだ。
これが、男の余裕というものだ。
大ボスも食事を終えると、さっさとその場から引き上げていく。
あっという間にその場は私一人になったが、むしろその方が好都合だ。
これで、ゆっくりとデザートを堪能できる。
主食を食べ終わらないと、デザートを食べてはいけないと、
常々学校の先生に指導を受けているのだ。
だから私は、嫌いな生野菜も頑張って口にする。
まさに、男の鏡だ。
私が、好物のバナナとヨーグルトを口に入れた瞬間、
しかし、その静寂は小ボスの甲高い悲鳴によって破られた。
「きゃあ~!!!!」