【短編】ギター少女とヘビースモーカー
もう、教室には数人しか残っていなかった
午後から部活がある人が、お弁当を食べ始めてる
私たちは、かれこれ20分くらい口論(ただの数学の質問だけど)をしていたみたい
「キミさぁ なんでこんなとこにいるわけ?」
こんなとこって…Cクラスのこと?
なめてんの? バカだから以外に何があるってゆーの
「今の質問、かなりキワドイよー?
ホントは頭いーんじゃないの?」
先生とは、あの校門のときとか廊下でとか、少ししゃべったことはあるけど
いつもとは全然違う話し方だった
「んなわけないですよ 私バカですもん」
「いんや ハナっからバカだって自分で決め付けてるだけ
第一、この学校入ってこれたんだから、昔は勉強できたんでしょ?」
まあ…中学のときは、それなりに頑張ってた
そういえば、数学が一番好きだったかもしれない
「才能あると思うけどなー
どう?いっちょ、先生の授業、ちゃんと受けてみない?」
嬉しそうな、楽しそうな。
なんで、今日はそんなに機嫌いーの?
「じゃあ、これからは、ちゃんと授業受けるし宿題もするんで」
ニコニコ笑ってる先生に、真っ直ぐな視線を送った
「先生ギターできますか?」