ニノウデ


次の日の朝



僕はいつも通り家を出たがどうしてかわからないけど廃ビルに行きたくなった




こんな朝から学校をサボるのは初めてだからなんだか胸が高鳴った




屋上への階段を上っていくと猫の鳴き声が響いていた



煙草に火をつけながら、扉を蹴って開けるとそこには学ラン姿の男が猫と戯れていた。




先客がいるなんて初めてだな、しかも同じくらいの年齢か一個上かな…




男は賢二の登場にびっくりしていた。




そりゃそーだ
学ラン姿の高校生が煙草をくわえながら扉を蹴り開けたんだから無理もない





男と賢二が仲良くなるのに時間はかからなかった




一緒に賢二の弁当をわけて食べた。その後は一緒に食後の煙草を吸った。




その男も煙草を吸うのは初めてではなさそうだった。



猫とじゃれあいながら色んな話をした。




偶然にも同じ時期にこっちの高校に転校してきた話。



気になる女の子の話




まさかそいつが姉ちゃんのクラスメイトの変態少年だとは夢にも思わなかった。
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