ニノウデ
第2章

あれから365日




――あれから365日





お父さんの転勤はなかった




私とカズヤは高校3年生になり、今ではクラスにも慣れてきた。




賢二はまだあの彼女と付き合っている。




前ほど悲しいとは思わなくなったが、…まだ胸の奥がチクチクと痛むことがある。




この一年変わったことと言えば、私はカズヤと付き合い始めた。





初めての彼氏……
なんだか何をどうすればいいのか、いまだにわからないし、二人きりになると息が苦しくなって顔が熱くなる。





でもカズヤはとても優しいし、私の事を何より優先してくれる。




今日は『カズヤが私に告白した記念日』




というわけのわからぬ記念日で私はガズヤにペアリングを買ってもらった。





右手の薬指にキラキラ輝く指輪はどれだけの時間見ていてもあきない




でも何故か、賢二の前では指輪を隠した
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