ニノウデ
今日は真面目に朝から学校にいく予定で家を出た。
近道のつもりで近所の公園を自転車で走る
僕はこの公園が好きだ
こっち引っ越す前の地元の公園に似てるから。
その公園には忘れられない思い出があった……
小さかった姉ちゃんと僕がブランコで遊んでるときに小学校の姉ちゃんのクラスメイトに偶然出くわしたのだ。
「あれ、雨宮じゃん。そのちっこいのはお前の弟か?」
どこにでもいそうながき大将がピカピカの自転車でからんできた。
「けんじは私の弟だよ、二人で遊ぶんだから田中あっちにいってよ!」
こいつが田中か…姉ちゃんをよくいじめる噂のやつか
「うるせー、お前の公園じゃないだろ!」
田中はいまにして考えれば姉ちゃんが好きだったんだと思う。
「気持ちわりー姉弟だな!小学校3年になっても弟と遊ぶなんて」
田中は姉ちゃんの髪をひっぱってからかった。
「いたいよ、離してよ!」
姉ちゃんは泣き始めた
小さかった僕は田中に飛び掛かったが、あっさり投げ飛ばされて泣いた。