ニノウデ


保健室を開けると、先生は不在だった。



普段から保健室でサボってる僕が動揺することもなかった。



「先生そこに座って」



僕はそういうとテキパキとよっちゃんの足を手当てした。



よっちゃんは微笑んで、少し震えた小さな声で言った。


「ありがとう。私は雨宮くんの見方だから、私にできることがあったら何でも相談してください。」



僕はよっちゃんが愛しくなって、ギュッと抱きしめた。



ふと、壁掛けの時計に目をやった。



授業終了までまだ30分……
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