ニノウデ
あと83日…


季節はちょうど春を追い出し、夏を迎え入れる準備期間



テレビの記者会見から1週間が経ち、ごった返したような街の混乱も収まり始めた。



テレビでは毎日特番で大人たちが討論してる




「火星に移住すべきだ!」とか
「地球の地下に巨大なシェルターを作るんだ!」
とか……



そんなの小学生だって無理だって分かる



地球上どこにいても変わらないということで、なんだかんだ普通に暮らすしかなかった。




学校は行かなくてもよくなるかと思ったけど、そんな都合よくはいかなかった。



「死ぬ前くらい遊ばしてくれよ。勉強なんてしてらんねーよ!」



クラスのな男子が先生に言った。
先生はまったく動じなかった。



「学校で十分遊んでるだろ。最後に少しくらい勉強しとかないと、天国いけないぞ。」



教室は静かになった



みんなが『最後』とか『終わり』って言葉に敏感になってる。



学校では地球の救う方法は教えてくれない
< 44 / 53 >

この作品をシェア

pagetop