死亡宣告
そしてその日、
千絵は教室に帰ってこなかった。

美緒はすごく不安だった。


…自殺なんて…しないよね…


そういう考えばかり浮かんできた。
その瞬間、
美緒の隣の男子が窓の外を指差した。


「おい、アレ…
 宮竹じゃねぇ????」


クラスがざわざわし始める。

千絵は…第二棟の屋上にいた。
そして美緒のクラス、
2-B組のみんなに気がつくと、

口を動かした。


美緒はみんなより目がよく、
口の動きが見えた。


「なんて言ってんだよ!?」

「聞こえねーよ!!!」


里子やほかの男子たちが
怒声をあげる。






< 13 / 62 >

この作品をシェア

pagetop