。*cherryblossoms*。◇桜が散る頃に◇
「そっか…」
美優だけなんだ。
何故か無性に寂しくなった。
桜の木に寄りかかった。
━━━━
「み・・っ!・・ゆ!‥」
あっ…美優寝ちゃったのかぁ。
翼に迷惑かけちゃったかな。
目を開けようとした時…
「…美優は、
美優は俺が守るから」
その甘くて優しいテノールは、聞き間違いじゃなくて…
翼の声だった。
いきなり囁かれた言葉
甘くて優しいテノール
薄目でみた儚い笑顔
周りを取り巻く桜の香り
どこか…懐かしい感じがした。
いろんな想いをめぐらせながら美優は睡魔に負けてしまった。