おばかに恋する性悪王子
入学式も終わり、みんなそれぞれの寮に戻っていく。
口悪性悪男と隣の部屋になるとか、ものすごい嫌なんだけど…
これじゃあ絶対王子な彼氏出来ないよ…。
落ち込みながらも、自室へ行こうと、足を運んだ。
寮の部屋を探すと、24階の7号室だった。
ちなみに、26階建ての、それぞれ8部屋あるらしい。
「うわぁ!すっごーい」
部屋に入って視界に写ったのは、とっても大きなリビングや部屋。そして、壁一面にはられている窓ガラス!!
感動してドアの前で固まっていると、後ろから声をかけられた。
「おい、お前。」
この声は…
「口悪性悪男!!」
「…んだと?」
「えっ、あ!ごめん…」
やべー!!言っちゃったよ!!
本人の前で言っちゃったよ!!
びくびくしていると、沖谷は口を開いた。
「俺の部屋入れねーんだ。お前の部屋に入れろ。」
そう言って、入ろうとしてきた時。
「きゃッ!!」
躓いた。
あたし、カッコ悪…。
諦めて、衝撃にたえようと目をつぶる。
けど…………痛くない?
恐る恐る目をあけると
あたしをささえている沖谷准夜の姿がみえた。
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