おばかに恋する性悪王子


「うわっ!ごめっ…てか、ありがとう!!」



「…いや、別に。」



お礼を言ったあたしに、沖谷は顔を逸らして言った。

あっ…照れてる…のかな?
なんだ、結構かわいいとこあんじゃん!!


あたしの中で、口悪性悪男から沖谷准夜に変わった瞬間だった。





………そーいえば…

「……どうして部屋に入れないの??」


「しらね。俺が聞きてーぐれーだよ。
とにかく、入れねーから、せんせー呼んだんだけど、それまでさみーからさ。
一応見たことあるやつんとこにきた。」


ですよねー。さすがに初対面で部屋入れろとか、ないもんね…



「先生いつくるの??」


「しらね。」


「そっか…。」



会話終わっちゃったよ。



なんかめちゃくちゃ気まずいんだけど…。





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