おばかに恋する性悪王子
「おじいちゃんはどうしてここに??」
「はて?なんでだったかのぉ…」
「「………。」」
どうしてこんなおじいちゃんをここに連れてきたんだろう…??
「おぉ!!そういえば、どっか壊れたらしいのぉ。どれどれ、見てやろう。」
やっと進んでくれたよ。
あのおじいさん来てから、どんだけ時間たったと思ってんの!?
沖谷准夜なんて、さっきっから一言も喋ってないし。
「おぉぉ。こりゃあ酷い…。この部屋の主はだれじゃ??」
「俺っス。」
「おまえさんか!?どーりで…。
ほら、ここを見てみるのじゃ。」
おじいちゃんが指したところを覗くと、とっての部分が取れていて、ドアがガタガタになっていた。
「うわ…。」
「おまえさん、無理矢理開けようとしたな??
おかげでこりゃあ時間かかるぞぉ。」
「……すいません。」
謝った沖谷准夜は、なんかすごい落ち込んでた。
この人…意外にピュア??
「しょうがないのぉ。わしが直してやろう。ただし、1ヶ月近くかかるぞ??」
「…お願いします……。」
「了解じゃ。それじゃあ、おまえさん達、1ヶ月間ちょいと部屋を離れていてくれんかのぉ??」
へ??
「あたしもですか!?」
「そうじゃ!おまえさんにも、びっくさぷらいずをやろうと思ってのぉ。」
「は、はぁ…。」
ニヤニヤしながらそう言うおじいちゃん。
なんかめちゃくちゃ不安なんだけど…。
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