おばかに恋する性悪王子


「あっ、そういえば、准夜が留茅ちゃんに謝りたいって言ってたよ。」




准が?
あの俺様がだよ?


「嘘っ!?」



「本当。あっ、でも、今行った事は秘密だからな。俺が怒られる。」



二カッと悪戯が成功したみたいに笑う圭也くん。



そうだよね…
「教えてくれてありがとう!」




「おう!あと、俺の事は圭也でいいからさ!」



なんか話してて親しみが沸くなぁ。
と思いつつ「了解っ」と返事をすると、始まった会議に耳を傾けた。






「終わったー!!じゃあ、帰ろっか?」




終わってすぐ帰ろうとするあたし。



なぜか今無性に准に会いたかった。




「俺、この後先生に呼ばれてるから、先帰っていいよ。」




「わかった。じゃあ、また明日ね!」




「おう!」




こうしてあたしは1人で放課後の学校を歩いていたんだけど……





「こわっ…」




怖すぎて、走って教室に鞄を取りに行ったんだ。









< 41 / 86 >

この作品をシェア

pagetop