おばかに恋する性悪王子
「ちびを馬鹿にするなっ!!てか、あたしのことなんてほっといてよ!!」
准から離れようと、捕まれた腕をほどこうとするけど、なぜかそのまま両腕で捕獲される形になり、ますます逃げにくくなってしまった。
「おまえこんな時間に一人で歩いてたら危ないに決まってんだろ!!ここらへん不審者多いんだぞっ!!
変態親父にでも捕まったら…。」
「別に、あたしがどーなろうとあたしの勝手じゃん!!」
つい、漏れた言葉。
別にこんなこと言いたかった訳じゃない。
ただ、心配してくれた准に謝ろうと思っただけなのに、プライドがそれを許さない。
自分が嫌で涙が出そうになったとき
「俺が嫌なんだよっ!!」
准の声が響いた。
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