おばかに恋する性悪王子
「おまえが俺以外の男に触られんのも、笑ってんのも、全部気にくわねーんだよっ!!」
………??
それって…
「あーっ!!だからっ、俺はおまえが好きだっつってんだっ!!察しろよ馬鹿っ!!」
最後の言葉が准らしくって気に食わないけど、照れているのかあたしを抱きしめている腕をギューッと強める准。
まさか准が自分から、しかもあたしに告白してくるとは思わなくって。
ものすごく嬉しくてフリーズしていると、准の腕が緩んだ。
「おまえが迷惑だって言おうがなんだろうが、ぜってー振り向かせてやっからなっ!!」
振り向かせてやる…か。
「もう遅いよ…。」
「…っ!!」
「振り向いちゃってるもん。」
告白してくれたけれど、准に正面きって"好き"というのは言えなくて。
遠回しな言い方をしたんだ。
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