おばかに恋する性悪王子



あたしがそう言ったとき。



准はいきなりしゃがんだ…かと思うと、



「…よっしっ!!」



叫び始めた。




うわー…、恥ずかしいなぁっと思いながらも准を見てると、すくっと立ち上がってこっちを見据える准。



な、何!?



「………めさせろ。」


「えっ??」


「抱きしめさせろっつーんだ。」



言ったが早く、あたしの返事を聞かずに抱きしめる准。



少し汗ばんだ准の香りに包まれたあたしはとても幸せだったんだ。





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