おばかに恋する性悪王子
コンビニから出て話してると、留茅の電話が鳴った。
圭也たちのことだろ。
うまくいったのかな…と思っていたら、相手は留茅を狙っている満ってやつ。
会話を聞き耳をたてて聞いていると、"泊まる"という単語が聞こえた。
は?意味わかんねぇ。
誰が、誰を、どこに泊めんだ??
留茅がなにか言ってるようだけど、そんなことに構ってる暇がない俺は、留茅にたずねた。
「………おまえさぁ、満ってやつを家に泊まらせるわけ??」
少しドスのきいた声。
やべぇ、怖がらせちまったか?と思ったけど、問題なかったみたいだ…けど。
「うん、だってあたし寮だしさ?
実家に泊まりきて貰う分には部屋はあるし、あたしも遊びに行くって感じだから一緒に寝るってわけでもないし…。」
は?おかしーだろ!!
ふつー年頃の男が女の家に泊まるか!?
しかも好きな女の家に…。
「……満はどこで寝てるわけ??」
「え、あたしの部屋だけど??」
………俺、留茅の部屋に入ったことすらねーんだけど。
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