咲いても、枯れても1~サクラ色~




胸を締め付ける、この感情が、確かなものだと思う。





確かに、好きだ、と。







『た、拓…わ、私はね』




ボロボロと言葉が落ちる。





この感情さえも、言葉にして伝えられない。




なんて、切ない。






『白純美』





あだ名でなく、本当の名。


はっと、目を見張る。




この名を呼ぶ時の、貴方は、いつも───。






『一生、傍に居てくれないか』






ああ、どうしようもなく、嬉しさが込み上げる。





“一生”その言葉の重さを、私はまだ知らない。





けれど、単純に思う。




──────傍に居たい、と。





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