咲いても、枯れても1~サクラ色~
不思議な夢路
何も言って無かったわよね。
ってことは、やっぱり……
拓と同じ部屋で寝るの?
いや、別に嫌ではないんだけれど。
ま、まあ、さっき一緒に寝た仲ですけど。
妙に、そわそわしてしまう。
またあの綺麗な指に触れられたいとか、儚げな瞳に映りたいとか、
貪欲なことばかり考えてしまう。
恋、とはこういうもののことなのかしら?
私が今までに味わったことのない、感情。
好き、と思った人は幾度と居たし、結ばれたこともある。
けれど、こんなに相手を求める感情、知らなかった。