咲いても、枯れても1~サクラ色~
『んふ』
『んふ?』
思わず変な声が出てしまった。
恥ずかしくなって、また俯く。
そんな私を見て、拓はケラケラと笑った。
『さくらは可愛いな』
『な、何よ急に!!!!』
途端に恥ずかしさが増してきて、声を荒げる。
拓は、また楽しそうに笑った。
『急じゃないよ』
『え?』
けれどまた、声を改めて、真剣に私を見るから驚く。
どうしたら良いのか分からなくて、ただ拓を見上げた。
拓の手が、頬に伸びる。
『さくらを…いつも可愛いと思ってる。出逢った時も、さっきも、今も』