咲いても、枯れても1~サクラ色~
『しゅ、秀介くん……』
風になびく、綺麗な銀の髪。
きりっとした目尻に、長いまつ毛。
申し分無しの美少年が、睨みを効かせて私を見ていた。
鋭い銀の視線よりも、その容姿に見惚れてしまう。
『なんだ、お前か』
突き放すような、冷たい声。
やっぱり嫌われているのね、と落胆する。
けれど元々ここに来たのは、秀介に会うため。
簡単に挫けてはいけない、と心に言い聞かせる。
『ねえ、秀介くん』
『何』
無視をしないでくれることが、唯一の救いだった。
私は立ち上がって、秀介くんと同じくらいの目線になる。
やっぱり、私よりちょっと小さいくらい。
すると、秀介くんは更に不機嫌そうに言葉を投げ掛けた。