咲いても、枯れても1~サクラ色~
『やっぱり、広すぎ……』
まだ自宅から何も荷物を持ってきてないけれど、多分全て置いても、スペースが空く。
妙にそわそわして、落ち着かないもの。
『そのうち慣れますよ。物も増えるでしょうし』
『ええ……だと良いわ』
あまり腑に落ちない。
やっぱり私、お嬢様なんかじゃないわ。
『栗原、藍川。白純美様の部屋を飾ってあげて』
すると後ろから二人がやって来て、私を見てニコッと笑った。
その手には、既に飾り付け…というか、カーテンやら時計やらが乗っている。