咲いても、枯れても1~サクラ色~



気付くと足元にはいくつもの段ボールが重なっている。



恐る恐る開けてみると、中のものは、だいたい桃色と白色だった。




ひらひらのレースに、ピンクや赤のリボン。



そういえば、私は何故か“お姫様系”の服しか着てない。




ここ一週間、渡されるのはいつも同じ系統。


デザインが今時だから、嫌な気はしないけれど。





『な、なんで、私はこんな系統ばかりなの?』




思わず尋ねる。



すると鈴ちゃんがカーテンを取り付ける手を止めて、可愛い笑顔で答えた。




『白純美様の色だからですよ』


ためらいもなく、さらっと答えた。




私の、色?



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