咲いても、枯れても1~サクラ色~



『わ、私これから顔を隠して歩きたいわ…。そんなに顔に出ちゃうのなら…』




途端に恥ずかしくなった。





拓のことを考えてる時も、好きって思う時も、全部顔に表れてるってことよね。





いや、それは恥ずかしい!!!!





私も、拓以上に顔が赤くなるのが分かる。




この感情も、表れてる?





『白純美様はやはり可愛らしいですね。発想までもが』



『さくら、頼稜の言うことは気にしなくて良いからな!!』



『そんな!!拓様酷いですよ!!』



『頼稜は人をからかうのが好きだからな。でも、さくらには手を出させないよ』





そう言って、私の右手をギュッと握る。




その手は、彼の心を映してるかのように温かかった。





とてつもなく。





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