咲いても、枯れても1~サクラ色~
『だから、なんで佑馬は必死なんだよ!!
コイツの一目惚れの相手なんかどうでもいいじゃないか!!』
『うるさい海斗っ!』
『うう…っ』
一言で藤井くんを制する佑馬くんは、本当に凄いと思う。
思わず笑ってしまう。
『お前も、なんで急に笑うんだ?』
また藤井くんが突っかかってくる。
『二人を見てると、楽しいの』
何を言い返されるかわかんないけど、本当に思ってたこと。
この二人、羨ましい。
『変なやつだな』
『俺も、楽しいよ!海斗と、白純美と話してると』
なんだか、好きだな…この雰囲気。
久しぶりに男の子と話して、楽しいと思ったかもしれない。
しかも同い年の。
この人たち、特別なのかな…。
『笑ってた方が、いい顔してるぞ』
藤井くんが前を見て、笑いながら言った。
決して私の方を見ないから、聞き間違えかと思った。
『海斗~ヒューヒュー!』
でも、佑馬くんが冷やかすから本当だ。
佑馬くんってわかんない。
さっきまで、思わせ振りみたいな感じだったのに…。