咲いても、枯れても1~サクラ色~
『白純美~!!早く~!!!!』
前から、恵が呼ぶ。
ものすごい笑顔で。
それだけで、いい感じになったんだな、とわかる。
『佑馬と海斗も早く来いよ~!』
手招きする二人に向かって、私たちは急いだ。
『ねえ!これから5人で遊び行かない?』
『この出逢いを記念してさ!!』
ノリノリの二人。
『いいよ~!白純美も行くよなっ?』
『え…』
ゆ、佑馬くん、そんないきなりな話!!!!
『俺は佑馬が行くなら行くよ。俺が行くってことはお前も強制参加だからな』
そう言って、藤井くんは戸惑う私の頭を軽く叩いた。
『ええっ』
いや、いいんだけど…
「俺が行くってことはお前も強制参加」
って言葉が何か引っかかる。
あんたより、子供扱い?
『よし!じゃあ行こう!!』
ほぼ無理矢理…連れて行かれた先は、電車で降りた駅から十分くらいの遊園地。
「遊園地」
…もっと早めに行き先を知りたかった。