咲いても、枯れても1~サクラ色~
『恵、絶対にないからね?
海斗なんて…っ!!あり得ない!!あんな幼稚なやつは─…』
『幼稚で悪かったな』
は?
恐る恐る振り向くと、海斗が恐ろしい顔つきで睨んでいた。
ややややばい…!!!!
まさか本人に聞かれるなんて!!
『あはははは…』
乾いた笑い声しか出ない。
だって、どうしようもないじゃない。
聞かれちゃったんだから。
『次』
『え?』
『次、女子が引く番だって』
わざわざ教えに来てくれたの?
そう思うと隣で恵がにやにや笑ってる。
いかにも楽しげに。
『二人で隣になれるといいねっ』
恵の言葉に、私と海斗は瞬間的に眉を歪ませた。
そして、互いに睨み合った。
『はあ?!』
『何言ってんのよっ?!』
思ってることは、きっと同じ。