咲いても、枯れても1~サクラ色~



そんなことを思って落胆してると、佑馬くんが私のそばに来た。


そして、私の持つ「30」の紙を見るなり驚いた様子で叫んだ。



『あっ!!俺、白純美の隣じゃん!』



え?…ええええ?!


『ゆゆ、佑馬くんは、な何番?!』



30、31。

となれば、佑馬くんは───。


『にじゅうきゅう。白純美の右隣!』



確かに手に持つ紙には「29」、と。


なんだか、安堵した。




『海斗は、白純美の後ろだな』


私たちの学年は、全クラス30人体制。

けれど稀に、31人とかのクラスがある。

1年1組はその、稀。


30人クラスは、5人の列が6つ出来る。

だけど私たちのクラス、31人クラスは、さらに1人だけ枠からはみ出してしまう。



それが、海斗の席。



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