咲いても、枯れても1~サクラ色~




『海斗、本当は寂しいんだろ?拓さんに、白純美を取られるのが』


佑馬くんがにやにやして、海斗をいじる。


佑馬くんこそ、よくわからないわね。

と思って、微笑する。



『寂しくなんかねえし!!!!こいつが居ない方が、静かで楽だよ』



こっちの台詞ですけど!!!!!!


あんたと居ると、落ち着いてる時間もないし。



『白純美、戻って来てよ…?置いてかないでね?』


海斗から目線を外して、恵を見る。


その心配そうな声が頭に響く。


『大丈夫よ。恵から離れることはないから!!絶対に』


その不安を、打ち消す。

この嘘のない笑顔で。




『ま、そういうことだから。また明日ね』



呆然とする四人に、短く手を振り、教室を後にする。




私は、桜を追い続ける。


いつまでも、いつまでも。



例え、

金のように高貴なお人でも、


花のように儚い人でも。




「好き」



この気持ちは、変わらない。






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