愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~
あたしも独り取り残された感を味わいながら後を追う。
「もーちょいやな」
「なんて言うて入るー?」
「『途中で事故現場を見てしまって、重要参考人として警察行ってました』は?」
「さすがに警察はバレるやろ」
「『栗林さんが寝坊して、私たち待っていて遅くなりました』でええやん」
「おぉ!!!
ナイスアイディア♪」
「やろー?」
「…なんで!?
なんで、栗林さん寝坊してへんのにさも栗林さんが悪いみたいになってんの!?」
ほんっまひどい!!!!!
あたし、ちゃんと起きたんやで!?
起きたのに、あたしのせいで遅刻したやなんて嘘…。
そんなんひどい!!!!!
「…だって、それが一番現実味あるし信憑性あるし。
ウサも絶対信じるやろうし」
「ウサが信じるとか信じひんとか、そーゆー問題!?」
「『そーゆー問題』。」
何…?
このむちゃくちゃな言われよう。
言いたい放題やん。
あたしの心が枯れてまう…。
「だから愛姫、冗談やって。
もう正直に『遅れてすんませんー』言うたらええんとちゃう?」
「まぁせやなぁ。
無理に理由つける必要もないし」