愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~



「『癒つく』やなんて日本語ありません」

「こーんなカワイイ千夏くんを、どっかやすやなんて…。
ひどいわ、愛姫!!!」

「あんたは誰の味方や!!!!!」

「涼の味方や!!!!!」



ガシッと涼くんにしがみつく栞…。


ここであーだこーだ言うたってキリありませんわ。


…もう!!!


どいつもこいつも………!!!


…もう知らん!!!!!



「…ほんまもう知らん!!!!!
知らんからなぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」



あたしは学校めがけて走り出した。



「あっ…!!
待て愛姫~~~~~!!!!!」

「待って栞!!!!!」

「走って転けたら愛姫のカワイイ顔が台無しや!!!!!
オレが前を走ってええとこ見せな!!!!!
…あ、でもオレは億が一、愛姫が転けてカワイイ顔が台無しになっても愛してるけどな♪」

「…こんのバカ千夏。
愛姫ちゃん、止まって~!!!!!」



栞を先頭に、みんながあたしの後を追って走ってくる。


この桜並木を歩いて、入学してからちょうど2年。


また春がきた。


入学した時は、知らん子ばっかで友達できるか、ほんまに心配やった。


…でも、入学直後に栞や涼くんと出会って………



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