愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~



今じゃ好きな人まで。


あたしゃ幸せもんやなぁ…。



「あっ…!!!」

「愛姫ちゃん止まって!!!!!」



…えぇ?


翡翠くんの声に後ろを振り向いた。


そして、次の瞬間………



「いったぁ…!!」



…前にあった小石に躓いてこけました。


膝小僧がジンジンして、見てみたら血ぃが………!!!



「ぎゃ━━━!!!!!
死ぬ!!!!!
絶対死ぬ!!!!!
出血多量で死んでまう━━━!!!!!」

「アホか」



半泣きで叫ぶあたしに、後ろから走ってきた栞が的確なツッコミ。



「“針小棒大”って四字熟語、知ってる?」



涼くんまで………。



「…どこ………?」



栞が息を切らしながら聞いた。


走ってきてくれたんやもんなぁ…。



「膝小僧…」

「…あぁ、これぐらいやったら絆創膏貼っといたら治るわ」

「痛いねんで!?
めっちゃジンジンすんねんで!?」

「痛くてもジンジンしても、すぐ治る。
あんた、ひ弱な乙女ちゃうやろ。
回復力ごっついし」

「うるさいなぁ!!!
…でも、ありがとう」



息切らして、走って駆けつけてくれたんやろ?


優しいねんから………。

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