愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~



「足、軽く持つけど大丈夫?」

「全然だいじょーぶ!」

「了解」



次の瞬間、ふわっと宙に浮く感じがした。


浮いたかと思うと、一気に翡翠くんが走り出した。



「翡翠くん!?」

「愛姫ちゃん、千夏を侮ったらあかんで。
アイツ、走るの昔っから速くて………
ほら、うしろ」

「えっ?」



あたしはうしろを向いた。



「…ひぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」



そこにおったのは………


あの可愛らしい顔を無惨にも崩した、千夏の鬼の形相…。



「なぁ?
なんか鬼気迫るもんあるやろ」

「ほんまおっかないなぁ…」

「今回は千夏も必死やと思う」

「なんで?」

「だって、オレが愛姫ちゃん背負ってんねんもん。
元々負けず嫌いやし、誰でも好きな人盗られたくないやろ?」



チラッと顔を覗かせて、あたしに向かって微笑んでみせた翡翠くん。


…心臓がぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!


…勘弁してください………ほんまに……………。


そのキラースマイルで何人の女子があなたに夢中になったと思ってんすか。


…実は、ですね………


翡翠くん、大改造したんです。



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