愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~
人の恋路を邪魔する奴は…
………なんやったっけ?
“牛に蹴られて死ね”やったかな………。
いや、“象に蹴られて死ね”?
まぁ人の恋路を邪魔する奴は何かに蹴られて死ねってな。
「…おんどれ千夏ぅぅぅぅぅ………
絶対許さんぞ……………」
「あれー?
なんでそんな怖い顔してんの?
愛姫のせっかくカワイイお顔が台無しやでー♪」
「…じゃあかしわ!!!!!!!!!!
千夏に言われても嫌味にしか聞こえへんから余計にムカつく…」
ほんまに千夏に「カワイイ♪」なんか言われたらめっちゃムカつく。
ムカついてしゃーない。
だってやで?
女の子顔負けにカワイイ千夏がこの女度の低いあたしに「カワイイ」やなんて、そんなんもう………
嫌味にしか聞こえへんやろ。
せやから、同じ翡翠でも翡翠くんの方に言ってもらえた方がうん千倍も嬉しい。
「…にしても意外やなー。
翡翠くんがこんな行動力あるやなんてね」
千夏の後ろから涼くんと一緒にきていた栞が言った。
…どういう意味や?
「なんの行動力よ?」
「あんた背負って走ってたやないの」
「だから?」