愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~
走って2秒ぐらいでゴールできる距離ですやん。
しかも、校門前にウサおるし。
「…げっ………。
…栞、大丈夫やわ。
痛くなくなった…」
「あっそ」
痛みもすっかり引いた。
ってゆーか、引っ込んだ。
ウサが仁王立ちで待ち構えている…
「「「「遅刻です」」」」」
「すんません!」
…えっ?
普通遅刻して、遅刻ですとか申告する!?
見たら分かることやん!!!!!
「また栗林遅刻か」
「えっ!?
なんであたしだけピックアップ!?」
「お前申告してへんやろ」
…する必要あるん!?
自己申告せんかったら、こうやってピックアップされて怒られんの!?
「でも、そんなん申告せんでも分かることですやんか!!」
「…お前はなぁ、そんやって甘んじとるから遅刻すんねや。
今度からそれ肝に命じとけ。
はい、5人ともはよ始業式いけ」
「「「「はーい」」」」
…あたしかわいそう………
超かわいそう…
あたしは他の4人と一緒に、この後に起こるとんでもない事態を知るわけもなく、始業式に臨んだ。