愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~


また自分の中で、ボケツッコミして気落ちしたあたし。


その間にもロビーを進んどったみたいで、エレベーターの手前で涼くんが足を止めた。


涼くんの見つめる先を見ると、エレベーターに貼り紙があった。



【利用者の皆様へ
先日、エレベーターの点検をしたところ、不備が見つかりました。
ご利用なさる皆様の安全を考慮し、しばらく修理を致しますのでエレベーターはご利用になれません。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、左横の階段をご利用ください。
大変ご迷惑をおかけしますこと、心よりお詫び申し上げます。
○○○図書館 館長】



そう書かれた張り紙やった。



「えぇ~……、階段で登れってこと?」

「そうみたいやな。
しゃーないやん、はよ登ってしまお」



愚痴を言う栞を宥めながら、涼くんと登り始めた。


あたしも渋々、あとに続いて登り始める。



「涼ぉ~…、ちょっと手ぇ引っ張って~」

「もー、しょうがないなぁ…。
はい、いくで。よいしょ!」

「ありがとー♪
やっぱ涼、めっちゃ好き♪」

「うん、知っとる」


< 12 / 124 >

この作品をシェア

pagetop