愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~



「そそるね~♪」



なんて目を輝かせてんのは、言うまでもなく栞。


…ほんま、彼氏持ちには見えへんわ………。



その教頭に促されて、新しい先生が立った。


…その瞬間(?)。


もう悲鳴に近いような女子の叫び声が聞こえた。


当然、背の低いあたしには見えへん。


あたしかて見たいのに!!!!!


…しかし。


割と背の高い栞は見えてるらしく。


見た瞬間に、固まった。


なんで!?



「栞、どないしたん!?」

「愛姫…、あれ………」



力なく栞が指差したのは、前の先生の方やった。


なんとしても見なあかん…!!!


心に決めて、前の子ーらを押し退けて前に進み出た。


恥ずかしかろうが、そんなん関係あるかいな!!!!!


栞が固まってんから、なんとしても見に行かな………





ぽかーん。





見た瞬間、まさにそれ。


熱狂する女子の中の叫び声と熱気に飲まれながら見た、その先生は………



「…し…ら……と…り……さん………?」



そうや…。


確かに…そう。


あの城取さんや………。


バナナの皮で死にかけたあたしを救ってくれた…
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