愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~



命の恩人………。



「あれ?愛姫ちゃん?」



朝会台からあたしを見下ろして声をかける城取さん。


周りの女の子のいろんな声が聞こえるけど…


そんな声も今は耳に入らへん。


だって………


あの城取さんが、今真ん前に…



「無事退院できたんや。
今までちゃんと元気やった?」

「はい…まぁ………」

「そらよかった!
…あ、一応始業式やから元んとこおった方がええで?」

「分かりました…」

「ほな、また後で」



まさに放心状態………。


なんで、あの城取さんが…?


こんな運命、あり?



「アホ!!はよ戻るで!!!!!」



栞にひきずられながら…


後ろに戻ったあたし。


ほんまに…朝会台に城取さんが………!!


夢!?


夢ちゃうやんな!?



「栞…、あたしのほっぺたつねって………」

「こう?」

「…痛ぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」



めちゃめちゃ痛いから………


どうやら、現実…みたい。



「…なぁ、愛姫」

「なに…?」

「…そのマヌケ面、なんとかして」

「あたしゃ元々こんな顔やねん……」



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