愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~
なんで城取さんが?
あたしがこの学校におるんも、知っとったみたいやし…。
………うーん……………。
それ以降の教頭の話なんか、頭に入らへんかった。
…あたしゃそんな器用やないからね。
脳で考えることと耳で話を聞いて脳で理解することを、平行に行うことはあたしの脳では不可能なことやし。
絶対聞いとった話と考えとったこと、ごっちゃになるもん。
…城取さんが命の恩人なんは、紛れもない事実。
ほんでもって、あたしがつい最近まで城取さんのこと好きやったんも事実。
…でも………、
今あたしが好きなんは翡翠くん。
そら城取さんには感謝しとるけど、特別好きでもない今、必要以上に近くにおる必要はないんかも。
…うん。
せやな。
絶対ないわ。
んじゃ、高校3年目も何事もなく…
何事もなく、終わるはず。
終わるはず………。
…終わる……はず………。
…なんやろ?
このモヤモヤというか、なんというかな落ち着かへん気持ちは…。
なんか嫌な予感が………。