愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~


まだちょっとビビりがちな栞。



「じゃあ……、中庭に一緒にきて頂けますか………?」

「……あっ、うん………」



ぎこちなく教室を出てった2人。


あの様子からして、あれは絶対……………



「……今の、たぶん告白やろ?
栞行かせていいん?」



涼くんに問うと、



「………確かにオレは栞の彼氏やけど、栞のことを想う気持ちも伝えさせへんって、そんな酷なことでけへんからさ。
とか言って、全然栞渡す気はないけどな。
それに、告白なんか12年も付き合っとったら、何回も今までにあったし」



笑顔で言った涼くんの顔には、優しさが滲みでとった。


………そうやんな。


誰も彼氏や彼女おる人、好きになろう思て好きにならんわな。


好きになったんはしょーがないんやから、その気持ちは彼氏や彼女おっても伝えさせてあげるぐらい、いいはずや。


あたしかてそう。


あんな城取さんみたいな、あたしには高嶺の花、好きになろう思て好きになったんちゃうし。


……恋って、そんなもんかな。



……………って!!!!!


そんなこと、呑気に思とる場合とちゃうやろ!!!


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