愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~
………ちょっと真剣に悩んでみた。
あたしは何になりたいかって?
そんなん、めんどくさーて考えたことない。
栞とか考えとんやろか…。
あたしだけ、夢ないんかな?
いや、そんなことないやろ。
あたしみたいに夢見つかってない子ーもいてるって。
急いで答え出しても、間違ったら意味ないしな。
「………まぁ、ボチボチ考えていきますわ」
「ボチボチ言うたってなぁ、1年なんかあっという間や。
3年なったら、なりたいもんに応じて受ける大学も違ってくるから、勉強の仕方も違ってくる。
はよ決めとくんに損はないでー」
「…あたし、なんかそんな深いこと考えんの、苦手みたいですわ」
「さよかー」
「……………宇佐美大先生様、親友が外で待っておりますので、そろそろ退室してもよろしいかと………」
そろりと退室しようとしたあたし。
「待て。
まだ話終わってへんぞ」
それを目敏く見つけ、引き留めるウサ。
もう何やねん………。
「お前、夏休みの課題やってへんやろ」
「………ほへぇ?」
課題………、夏休み……?