愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~


………ちょっと真剣に悩んでみた。


あたしは何になりたいかって?


そんなん、めんどくさーて考えたことない。


栞とか考えとんやろか…。


あたしだけ、夢ないんかな?


いや、そんなことないやろ。


あたしみたいに夢見つかってない子ーもいてるって。


急いで答え出しても、間違ったら意味ないしな。



「………まぁ、ボチボチ考えていきますわ」

「ボチボチ言うたってなぁ、1年なんかあっという間や。
3年なったら、なりたいもんに応じて受ける大学も違ってくるから、勉強の仕方も違ってくる。
はよ決めとくんに損はないでー」

「…あたし、なんかそんな深いこと考えんの、苦手みたいですわ」

「さよかー」

「……………宇佐美大先生様、親友が外で待っておりますので、そろそろ退室してもよろしいかと………」



そろりと退室しようとしたあたし。



「待て。
まだ話終わってへんぞ」



それを目敏く見つけ、引き留めるウサ。


もう何やねん………。



「お前、夏休みの課題やってへんやろ」

「………ほへぇ?」



課題………、夏休み……?



< 6 / 124 >

この作品をシェア

pagetop