愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~


神はなんであたしにポテト運さえも与えへんかったんやろう…。


だいたい、世の中不公平やと思う。


同じ親から生まれたあたしと美麗は正真正銘、同じ血を分けた姉妹なわけであります。


…せやのに。


美麗は俗に言う“クールビューティー”というやつで、小さい頃から周りにチヤホヤされた。


あたしと違って、運動神経にも恵まれた美麗はどんなスポーツをやらせても一番になってしまう。


おまけに要領いいから、頭もよくて頭脳明晰とくれば周りが放っておくはずがない。


街を歩けばスカウトの1つや2つ、全然珍しいことでもない。


しかも、今じゃあんなカッコイイ彼氏までおる。


そんな妹を持つ姉のあたしは、かなり惨めなわけで…。


小さい頃から、よー比べられた。


人形みたいに愛くるしい妹と、普通か普通以下の平凡なあたし。


誰から見ても差は歴然で、誰もが本当の姉妹か疑うほどに似ていない。


幼いながらに、それを分かっていたあたしは自分が惨めに思えた。


日に日に美しく成長する妹が、いつしかあたしのコンプレックスになっていた。


…とはいえ、本当に血を分けた姉妹。



< 66 / 124 >

この作品をシェア

pagetop