愛しのDarlingは先生様~好きやねん!~
「………………………………。
はい、続けてください…」
…あれやろ。
たまたま涼くんもきてて出会った、みたいな。
「んでなー、あたし迷子になってさ。
終い目には、いつの間にか園内出てて全然知らん道さまよっとったんよ」
「そこで、オレは車から栞を見つけた」
「泣いてるあたしにな、大丈夫?言うて涼が手ぇ差しのべてくれたんよ。
それがもう、あたしには王子様にしか見えんくてさー♪」
「オレも。
なんか、お姫様を助けた騎士の気分でさ。
栞に運命感じた」
「そのまま涼の車に乗って、ここにきたら涼のお父さんもおって、あたしのお父ちゃんに連絡して迎えにきてもろた。
事を大げさにしてさー、警察に捜索願まで出しかけてて」
…笑いながら話すけど、4歳で“運命”って感じる?
少なくとも、あたしはその頃やったら鼻垂らして近所で走り回っとったわ。
「それから、栞が好きって思うまで時間はかからんかったなぁー」
「あたしもやわ。
お父ちゃんに頼んで、何とか会ってたもん」
「ほんで、めでたくオレが栞5歳の誕生日に告ってOKもらって交際スタート」