愛しのDarlingは先生様～好きやねん！～

「えぇぇぇぇぇ…えぇ!?」

「…なんちゅー驚き方や!!」



えぇ━━━━━!?


栞様は何でもお見通し…ってか!?


うわぁ…、バレてますやん………。


…『バレてますやん…』？


何がバレる？


ってゆーか、そもそもあたしってほんまに翡翠くんのこと好きなん？


………その辺よー分からんねんけど…。



「あのさぁ…」

「なんよ？」



『まだあたしの質問に答えてへんやろ』と言わんばかりの鋭い眼光で睨みを利かせる栞。


…そのキュートなお顔に似合わなくてよ。



「…見るだけでドキドキするって、“好き”って言うんやと思う？」

「………、あらま。
愛姫にしては、まともな質問ですこと」

「………ナメとんか!!」



怯まずに質問したあたしをョトンと拍子抜けした表情で見つめる栞。


やがて、ゆっくり口を開いた。



「━━━…好きちゃうのに、ドキドキすることってある？」

「いやぁ、あたしとしてはただの動悸かもしらんしと思てんねんけど…」

「………あんたはどこぞのおばはんやぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」



栞の怒鳴り声に耳鳴りがした。