涙の分だけ……

ぼーッ 

帰りのデート?? 
のことで頭がいっぱいで 
もう授業なんか… 

「安田」 

「…」

「おーい 安田」 

「…」 

「安田ッ!!!!」 

「えッ!? あッ はぃぃ!!」


「ぷッ お前うけるわ!! なにぼーッとしてんだ??」 

隣でゲラゲラと笑うこの男
中学から一緒になって男の中
では一番仲がいい 
酒井 魅玖斗 -サカイミクト-

こいつムカつく奴だけど 
顔はまあまあいけてるから
結構モテる 

「うっさいな あたしは今
人生の中で大事な…」 


「勉強をしてるんだよな 安田!!」 

先生が途中で区切って 
あたしを見て黒板をさしている 


多分あの問題を解けといっている… 
 

無理w 

数学はいつも2だし 

授業きいてなかったからなー

と思ってたら 

魅玖斗が 
小声で

「…ニジュウキュウ…」 

とあたしに教えてきた 

「29です」 

「正解だな!! 座ってよろしい」

「魅玖斗 ありがとッ」 


ムカつく奴だって思ってたこいつが…いい奴じゃんッ♪ 


「パフェでいいから!」 


は?? 

…………撤回!!!!!! 



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